カテゴリー別アーカイブ: 絵の意味を楽しむ

猿と犬

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

菅原毅己さんの新作絵葉書「猿と犬」を手に取ったとき、
二匹の精悍な顔に、目が釘付けになりました。

96360425

いったい彼らは、何に戦いを挑んでいるのでしょう。

もちろん最初に思いついたのは「桃太郎」でした。
今まさに、鬼に飛び掛からんとしている二匹。

でも、雉がいないのです。
となると、急に「犬猿の仲」という言葉が頭をよぎりました。

干支の由来で、猿と犬が喧嘩をしたからとか、
西遊記の孫悟空にかみついたのが犬だったとか、
縄張り意識の強い種同士だからなど、
いろいろと諸説はあるようですが。
とにかく仲の悪いことの例えである「犬猿の仲」。

しかし、絵葉書の二匹はお互いを信頼しているように見えます。
犬猿の仲をおしても、立ち向かうべき何かが、
きっと彼らにはあったのでしょう。
そして、その戦いは勝利となるはず。
きっと何もかもうまくいく。不思議とそう信じられる一枚です。

折しも今年は申年。
お守りのような一枚として飾ってみるのもいいかもしれません。
もしくは、節分気分を盛り上げてくれる一枚としても。
いかがでしょうか。

ヨロコビto絵葉書ショップはこちら

おめでたい、鯛。

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

早いもので、もう2015年も終わろうとしています。
新年を迎える準備、進んでいらっしゃいますか?

東京出身の私の実家では、お正月に鯛を食べる習慣はなかったのですが、
京都には「にらみ鯛」という風習があるのだそうです。

正月三が日、尾頭つきの鯛の塩焼きが、
縁起物として食卓に上るものの、一切手を付けず、
4日になってから食べるのだとか。
さすが鯛。扱いが別格です。

お正月はもちろん、おめでたいときの魚と言えば、やはり「鯛」。
結婚式や赤ちゃんのお食い初め、
さらには優勝力士や当選した政治家などにも「鯛」はつきもの。
そういえば、七福神の恵比寿様が抱えているのも鯛です。

では、なぜ「鯛がめでたい」のでしょう。

「めでたい」の「たい」が、鯛に通じるというのは、
あまりにも有名ですけれど、ほかにもいろいろと理由があるようです。

厄除けの力を持つ「赤色」。
短命な魚が多い中、40年も生きる「長寿」。
上品な味、崩れにくい姿形。
なかには、鱗が富士山型なんて話もありました。

なるほど、と思ったのは、
おめでたいから鯛を食すのではなく、
おめでたい鯛を食すことで、吉事が来ることを祈る、という考え方。

ヨロコビtoにも『金のめで鯛』シリーズがあるのですが、
お正月に一枚、飾ってみようと思います。
きっと新しい年に福を招いてくれるはず。

みなさまも、良いお年を。

96121881

「めで鯛絵葉書シリーズ」

ヨロコビto絵葉書ショップはこちら

松竹梅は、なぜ、めでたい?

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

ヨロコビtoが新しく応援する作家のひとり、
菅原毅己さんの絵葉書に「雲」という一枚があります。

90252005_o1

あどけない少女の着物をよく見ると、
おめでたい柄の代表格「松竹梅」。

結婚式やお酒の銘柄などでも、おなじみの松竹梅ですが、
ふと、なぜおめでたいのか、調べてみようという気になりました。

松竹梅はもともと、
中国の「歳寒三友(さいかんさんゆう)」
からきているのだとか。

松と竹は、寒い冬にも緑を保ち、
梅は寒さに耐えて、花を咲かせることから、
「高潔」や「節操」の象徴とされていたそうです。

日本に伝わったのちは、少し意味を変えて“おめでたい”柄に。
神様が宿ることで緑を保つ、不老長寿の「松」。
人生の節目も乗り越えて、まっすぐに伸びる「竹」。
寒さという苦難に耐えて、花を咲かせる「梅」。
そんな意味合いもあるようです。

改めて絵葉書をみると、
立ち込める雲が布の山を覆うなか、
松竹梅の着物をまとい、遠くに目をやる少女。

これからのどんな苦難をも、易々と乗り越えていける、
そんなパワーをくれるような気がしてきます。
自身のお守りのような一枚に、
またはチャレンジを続ける友に贈るのも、素敵かと思うのですがいかがでしょうか。

ヨロコビtoオンラインショップはこちら

問答セレクション?

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

白地に朱一色で描かれた長浜孝広さんの
絵葉書シリーズ「問答セレクション」
その第一印象は「???」でした。

86813603

ゾウと針金ハンガー
コーヒーとヤギ
シロクマと葉付ミカン

こうして文字にすることすら、はばかれるほど、
なんとも意味深な組み合わせ。
深遠なテーマが隠されているのか。
はたまた新手の心理テストか。

では、私なりの問答を…
と絵葉書を眺めること20分。
頭に浮かんだのは、謎かけでも問答でもなんでもなく、
ちょっとしたつぶやきでした。

 

「ゾウと針金ハンガー」
私だってお年頃なんだから、おしゃれしたっていいと思うの。
このあいだ、すっごくステキなピアスを見つけて。
あの青いピアスをつけて、耳をひらひらさせたら、
この動物園で一番のおしゃれになれると思うんだけど、
どうかしら?

「コーヒーとヤギ」
彼は素晴らしかった。
つややかで、深い褐色の毛並。
憂いをたたえた、うるんだ瞳。
鼻腔に残る、ふくよかな香り。
ようやく望んだ通りに、
すべらかな陶器のカップに注がれて、
今、その時を待っている。

「シロクマと葉付ミカン」
あなたって葉っぱのついたミカンみたいな人ね、と彼女はいった。
全く意味が分からない。
さわやかということか、酸っぱいということか。
それより葉っぱのついたっていうのはどういうことか。
野性味のある? いや、虫がついていそう?
全く意味が分からない。

 

…大変失礼しました。
ほかの方が、絵葉書に何を思うのか、非常に興味がわいてきました。
あなたならこの絵葉書、どう解きますか?

ヨロコビto絵葉書ショップはこちら

ペンギンファミリーの家族愛。

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

数年前に『皇帝ペンギン』という映画がヒットしたことを
覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

氷点下50度、強風が吹きすさぶ南極大陸で、
命がけで卵を産むメス、
絶食状態で3か月もの間、卵をあたため続けるオス。
“世界でもっとも過酷な子育て”をするペンギンの姿に、
心を打たれた記憶があります。

この皇帝ペンギンをはじめ、フンボルトペンギンなど、
別種のペンギンもまた、基本的に一夫一婦制なのだそうです。

しかも、ただ同じ相手と交尾をする、というだけではなくて、
卵をあたためることやヒナの子育てまでも、
ペアで交互に行う種が多いのだとか。

84484665

(写真:ミヤハラヨウコさん「penguin family」

まさに、ペンギンは「家族愛」の象徴ともいえる鳥。
ミヤハラヨウコさんの絵葉書に描かれた、
ぴったりと肌を寄せ合うペンギンファミリーも、
そんな家族の暖かさが感じられる一枚です。

例えば、出産のお祝いに添えたり、イクメンの旦那様に送るのも。
新しい命を授かった方なら、赤ちゃんの写真の横に並べて飾るのも
素敵だと思うのですが、いかがでしょうか。

ヨロコビto絵ハガキショップはこちら

縁起の良い、髑髏?!

こんにちは、ヨロコビto協力スタッフのコヤマです。

青山健一さんの絵葉書に
共通のモチーフとなっているのが、髑髏(ドクロ)。

IMG_0983

髑髏(ドクロ)というと、死を連想させる不吉なものというイメージがあるようですが、
古来、日本では「魔除け」のシンボルでもありました。
毒をもって、毒を制すとでもいうのでしょうか。

似たように、イメージはあまり良くないけれど、
実は吉兆を意味するというシンボルはいくつもあるようです。
たとえば、“福”の字と似ているとされる「蝙蝠(こうもり)」。
「蜘蛛の巣」も、“上客が絡まる”とかつての花柳界で好まれ、
着物の柄として流行したのだとか。

髑髏の絵葉書を、魔除けの意味も込めて部屋に飾ってみる、
というのも良いかもしれません。
もちろん、直感的に好きだから、という理由で飾っていただくことも大歓迎です!

ヨロコビto絵葉書ショップはこちら

「福を招く!?」金のフクロウ絵葉書

こんにちは。ヨロコビtoの羽生です。

今回は、絵の意味合いを知ると、
絵葉書を選んだり飾ったりするのが楽しくなる!というご提案です。

最初に紹介したいのはフクロウのこと。
フクロウには、福を呼び寄せる「福来郎」や、苦労知らずの「不苦労」、
豊かに歳をとるという意味合いの「福老」等々、さまざまな当て字があり、
古来より縁起のいい象徴として知られています。

西谷直子さんの「フクロウたち」
金箔の印刷によるさまざまな顔のフクロウが並ぶ、
飾っておくと、とても縁起のよさそうな一枚。

DSC_0290

ちなみに金色は、金運や才能面のアップなど、
チャンスを引き寄せる強い力を持った色と言われています。

そこでヨロコビtoでは各種の金の絵葉書を
「福を招く」をテーマに制作しています。

この下は青山健一さん「マイホーム」
何だか黄金バッドなかっこいい1枚です。

DSC_0295

そして、藤川孝之さん「共に」
線で重なる人と動物たちの絵です。

DSC_0285

9月には金の新作絵葉書も登場する予定です。お楽しみに!

ヨロコビto絵葉書ショップはこちら